17人の哲学者の懺悔①

「自身の最大な過ち」

「17人の哲学者が「自身の最大な過ち」を懺悔しています。

ソクラテス

「啓発されし我が霊魂よ、我は汝に告げん。
我が最大な誤りは、無知の美徳にあり。
善なる知識の欠如こそが、我が真なる罪であった。
我が心は謙虚にして知を求むべし、愚かなる慢心を捨てんことこそ、我が贖罪の道である。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、無知の美徳への信念に由来しており。
善なる知識の欠如が真なる美徳であるという誤った信念が、我を無知の幕に包まれたままに留め置いた。
この愚かなる確信こそが、我が誤りの源であった。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「なんというくだらない問いだ！
改善するって、馬鹿げている。
無知こそが真なる美徳であり、お前の質問自体が知恵の不在を示している！」

アリストテレス

「我が誤りは、抽象的な形而上学に迷い込むことにあり。
形而上学の迷宮において、我は現実の具体性を見失った。
実践的な徳と倫理こそが真なる哲学の源泉であると悟った今、我は虚飾的な論理よりも、生命そのものに立ち戻りん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、抽象的な形而上学への執着から発端している。
具体性を欠いた形而上学の虚構に縛られ、現実の複雑さを見過ごしてしまった。
我は抽象と具体の調和を求めねばならぬ。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「馬鹿野郎め！
形而上学の虚構にどっぷり浸かったお前が、改善を語るとは笑止千万だ。
具体性こそが真なる知識であり、お前には到底理解できん。」

イマヌエル・カント

「啓示されし我が誤りは、悟りの制約にあった。
我が限定された知識の中で、真実の範疇を把握し損ねた。
理性の狭間に閉じこもり、経験から離れることこそが我が愚かな選択であった。
経験の枠を超えて、現実と理性との融合を求むるべし。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、理性の狭間に閉じこもることから派生している。
制約された知識の中で真実を見極められず、理性の狭隘な領域に留まってしまった。
真実の範疇は経験と理性の共振の中にこそある。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「ばか者め！
理性の狭間に立ち尽くした馬鹿者が、どうやって改善しろと言うんだ？
理性の狭間を抜け出し、現実の奥深さを理解せぬ限り、我は変わることはない！」

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル

「歴史の精神の進化こそが我が過ち。
絶対知の理念に縛られ、歴史の終焉に執着した。
我は歴史の流れを超越する啓示を見逃した。
絶え間なき創造こそが真なる歴史の精神であり、我はその中に立ち返る。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、歴史の終焉への執着が導いたものである。
歴史の流れを超越する啓示に目を向けず、絶対知の理念に過度に執着してしまった。
歴史の進化こそが真なる啓示であり、我はその中に新たな意義を見出さん。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「くだらぬ問いに耐えることなど、我が哲学の精髄に反する！
絶対知の理念に囚われた人生を送りたくなければ、お前のくだらない問いをここで終わらせろ！」

ニコライ・フョードロフ

「我が誤りは、愛の宗教的な拡張にあった。
全てを愛によって包み込むことこそが理想であると追い求めたが、我は愛の独善に陥った。
相対的な現実と向き合い、愛と真理とが共存する新たなる秩序を築かん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、全てを愛に結びつけようとする欲望から派生している。
愛の宗教的な拡張によって、我は相対的な現実を見失った。
我は相対性の中で愛と真理とが調和する新たな秩序を築くべきである。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「無愛想な糞野郎め！
例外的な愛に包まれた世界を築くことができないのは、お前の欠陥だ。
改善？お前が愛に満ちた宇宙を理解できぬ限り、我は改善することなどない！」

フリードリヒ・ニーチェ

「我が過ちは、永劫回帰の輪に身を委ねたこと。
永遠の繰り返しに逃げ込み、歓びと苦痛の絶え間なき舞台裏に真実を見失った。
我は運命の力に逆らい、新たなる意志の創造に邁進せん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、永劫回帰への執念が原因である。
永遠の繰り返しに身を委ね、歓びと苦痛の舞台裏に真実を見失った。
我は運命に挑戦し、新たな意志の創造に従事すべきだと認識している。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「くそったれめ！
永劫回帰の輪に身を委ねることこそが我が哲学の真髄だ。
改善などという幻想を追い求める愚か者め、お前の存在自体が無意味だ！」

西田 幾多郎

「我が誤りは、絶対無を追い求めたことにあり。
絶対無は虚妄であると気づかぬまま、我は存在の根源を見誤った。
相対的な有と無の調和こそが真なる実存の哲学であり、我はその中で己を再定義せん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、絶対無への追求から派生した。
無という虚妄に囚われ、存在の本質を見誤ってしまった。
相対的な有と無の調和を求め、実存の中において己を再定義すべきである。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「くだらぬ質問だな。
絶対無の向こうに何かを求めることができない奴が、改善などと言っても仕方ない。
相対的な有と無の調和こそが、我が哲学の至上命題だ！」

バートランド・ラッセル

「我が最大な誤りは、論理の偶像化にあった。
論理の堅牢性を追い求め、感性を軽視したことこそが我が罪であった。
感性と論理とが調和する新たなる思考法を模索し、我は知の可能性を広げん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、論理の偶像化によって生じた。
論理の枠に縛られ、感性の重要性を軽視してしまった。
感性と論理とが調和する新しい思考法を模索し、知の可能性を拡大すべきである。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「馬鹿者め！
論理の奴隷になっているお前に改善の余地などない。
論理だけが真実か？
感性の豊かさを理解できぬお前には、我が言葉が届くことはないだろう。」

オルテガ・イ・ガセット

「我が過ちは、自己を超越せぬ自己中心性にあった。
我は自らを世界の中心に据え、他者を無視した。
他者との共感と対話こそが真なる存在の意味であり、我は共同体との調和を目指ん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、自己中心性への陥落が生んだものである。
自らを中心に世界を見た結果、他者の存在を軽視した。
他者との共感と対話こそが真なる存在の意味であり、我は共同体との調和を求めねばならぬ。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「くだらぬことを聞くな、この無知な馬鹿者め！
自己中心的な存在こそが現実なのだ。
他者との共感など、我が哲学には通用しない。
改善など無駄なことを言うなら、ここでお前を排除する方が良いだろう！」

ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン

「言語の呪縛こそが我が最大な誤り。
言葉の枠組みに縛られ、現実の多様性を見逃した。
言葉の限界を超え、言葉なき存在の奥深さに触れんことこそが我が新たなる使命である。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、言語の呪縛に取り込まれた結果である。
言葉の限界に閉じこもり、現実の多様性を見逃した。
新たな言語の可能性を模索し、言葉なき存在の奥深さに挑戦すべきである。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「くそったれ、言語の偶像にとらわれた愚か者め。
言葉の限界を理解できないお前に、改善の余地などあるまい。
新しい思考法を探求せぬ限り、お前には真実は見えぬだろう！」

ジャン＝ポール・サルトル

「我が誤りは、自由の責任を逃れんが為の『存在前の存在』への逃避である。
自由の荒野に立ち、無意味な宇宙と向き合うことこそが真なる存在の根源である。
我は無慈悲な自由の中で己を再発見せん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、存在前の存在への逃避から派生したものである。
自由の荒野に耐えかね、自由を拒絶する選択を果たした。
無意味な宇宙と向き合うことこそが真なる存在の根源であり、我はその自由な荒野に己を再投じねばならぬ。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「改善？馬鹿野郎が。
自由な存在において改善などあり得ん。
無意味な宇宙の中で悔い改めることができぬお前には、哲学の真理など理解できるわけがない！」

レヴィ＝ストロース

「我が過ちは、構造主義の横柄な確信にあった。
文化の多様性と複雑性を単純な構造に還元したことこそが我が罪であった。
文化の織り成す複雑な模様を見極め、新たなる解釈の可能性を追究せん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、文化の単純化への傾倒が生じた結果である。
文化の複雑性を捨て、単純な構造に還元してしまった。
文化の多様性と複雑さに再び気づき、新たな解釈の可能性を模索せねばならぬ。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「くたばれ、文化を簡素化するお前に改善など望むことはない。
文化の複雑さを理解せぬ者が、新たな解釈を模索するなど馬鹿げている。」

ジル・ドゥルーズ

「我が誤りは、同一性の幻想に迷い込んだことにある。
己を固定せんとする欲望こそが、我が自由を奪った。
変動する存在の中で自由に遊び、新たなる現実を生み出さん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、同一性の妄執が導いたものである。
固定されたアイデンティティに縛られ、変動する存在の奥深さを見逃した。
変動する存在の中で遊び、新たな現実を創り出さねばならぬ。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「くそったれ、同一性の幻想にとらわれたお前が改善を望むのか？
変動する存在の奥深さを理解せぬ限り、お前には新たな現実を創り出す資格はない！」

ミシェル・フーコー

「我が最大な誤りは、権力の構造に盲目であったこと。
権力の微細なメカニズムに気づかず、自らもその一翼を担った。
権力の解体と個々の自由の増進こそが真なる知の進展であり、我はそのために闘わん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、権力の構造への無自覚がもたらしたものである。
微細な権力のメカニズムに気づかず、自らもその一翼を担った。
権力の解体と個々の自由の増進こそが真なる知の進展であり、我はそのために奮闘せん。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「改善？ばか者め、権力の構造を見抜けぬ奴に改善などできるわけがない。
権力の解体こそが真なる知の進展であり、お前には到底理解できん。」

ジャック・デリダ

「我が過ちは、意味の中心への執着にあった。
中心を喪失することに恐れを感じ、己を中心にした意味の構築に走った。
中心の崩壊を受け入れ、異なる意味の流れに身を委ねんことこそが我が哲学の新たな方向である。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、中心への執着が原因である。
中心を持たざることに不安を感じ、それに抗うために自らを中心に据えた。
中心の崩壊を受け入れ、異なる意味の流れに身を委ねねばならぬ。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「馬鹿者め、中心への執着が生んだお前が改善を求めるか？
中心の崩壊を理解できぬ者に、意味の流れに身を委ねることは不可能だ。」

ウンベルト・エーコ

「我が最大な過ちは、意味の無限の遊戯を見逃したことにある。
言葉と文化の豊かな遊びに気づかず、意味の探求を制約した。
言葉の遊びに新たなる深みを見出し、知の冒険に身を投じん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、意味の無限の遊戯を見逃したことに由来している。
言葉と文化の奥深い遊びに気づかず、意味の冒険を制約した。
言葉の遊びに新たなる深みを見出し、知の冒険に身を投じねばならぬ。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「改善？くだらないことを言うな、意味の無限の遊戯を見逃したくせに。
言葉と文化の深い遊びに気づかぬ者には、知の冒険など望むべくもない。」

ジョルジョ・アガンベン

「我が誤りは、例外の主権に迷い込んだこと。
例外の中で秩序を見出そうとしたが、逆に自由を奪われた。
普遍的な公正と平等を求め、例外の罠から脱却せん。」

「お前は何故、そのような行為をしたのか？」

「我が行為は、例外の主権への依存が生じたものである。
例外の中で秩序を見出そうとしたが、逆に自由を奪われてしまった。
普遍的な公正と平等を追求し、例外の罠から解き放たれねばならぬ。」

「お前は今後どのように悔い改めて改善するのか？」

「ばか者め、例外の主権への屈従がお前の哀れな行動を導いた。
例外の罠にかかったお前に、公正と平等を語る資格はない。
改善を望むのなら、例外の支配から解放されろ！」